「忙中閑あり」である。
むじな庵ここ2か月ほどまともに休んでいない。頭も体も疲れ気味である。
しかし、心は至って健康である。自然の小さな動きにも思いをやる余裕はある。
とは言いながら、なかなかゆっくり見る時間が無い。
今朝は、目が覚めたら煌めくような明るい日差しが射しこんでいる。リビングに行くとワイフの可愛いスリッパが縁台にある。どうやら畑に出ているようだ。
むじな庵も日差しに誘われて庭へ出た。
昨夜の雨で庭全体がしっとりと潤いを持っている。
どうしたことか、アイリスがアジサイの林の中にひと塊になって咲いている。
アジサイの枝に邪魔されて思い切り陽を浴びることができていない。
でも青紫の鮮やかさが目に気持ち良い。
ふと目を落とすと花大根が小さな花をたくさん広げて喚くように咲き乱れている。
雑草のように扱われているが、よく見るととても紫色の可愛い花なんですぜ!
もっともむじな庵の下手なスマホ写真じゃその魅力は見せられないのだが・・・!
これはなかなか気づいてもらえない可哀そうな花だが、これだって「十二単(ジュウニヒトエ)」という優雅な名前が付いた由緒ある花なのだ。ま、なんだかひ弱だけどさ。
これはまさに雑草の中に埋もれちゃっているけど紫色のパンジーだ。
寒い冬を乗り越えて来た逞しい花なんですぜ。
でももうすぐ終わりかな?
エンドウ豆の花も赤紫の花をたくさん付け始めたな。
これからどんどん大きくなっていくんだな。
たくさん美味しい実を付けてほしいな。
だらしのないのはモクレンだ。
貧弱な紫の花がいくつかしか咲かない。しかも咲くのも遅い。
あんまりこんないい加減な咲き方なら、来年あたりは切ってしまおうかと思う。
切られたくなかったら立派な花をつけてほしいものだ。
さてこれは紫といえるかどうか微妙だが、やっと咲き始めた枝垂れ桃だ。
以前はもう一本あって、実に賑やかに美しく咲いてくれたのだが、もっと立派だった一本が枯れてしまったら、なんだか元気がない。
もっと元気を出してほしいものだ。
とむじな庵がスマホをかざして下手な写真を撮っているとワイフが畑から顔を上げてほほ笑んだ。ほうれん草をとっていたのだった。